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2019-02-11

伝統分野のコンセプトデザインは金継の概念がテーマです

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コンセプトの実現は未来を創ること

コンセプトの実現は未来を創ることです。あたり前ですが未来は現在と過去がで築ける先の時間です。そのためには多くの英知がつながるようにデザインをしていかなければなりません。未来は同質的なヒト・モノ・コトだけでなく、概念的発想(コンセプチュアルな)、詩的な発想(古来から考えや思いを言語化した)、思いもよらない発想(音楽機器を持ち歩いてどこでも聞けるような)などあらゆる発想で創っていきます。例えば伝統芸能や工芸などはヒト・モノ・コトを引き継ぎ守り続けて現代まで継承しています。伝統分野で注目される人や老舗企業は、時代の感性に合った物質的で概念的なヒト・モノ・コトが整っているといます。現代は何が求められ、それに応える表現は何か。歴史と伝統を守りつつニーズに応える頭と心の柔軟さが現代で結果を生み、その成果が未来に続くようになっています。

豊かになった社会は物が溢れて物欲よりも精神のゆとりに移ったといわれています。日本人も西洋の暮らしに慣れて飽きたら、日本文化の道具や暮らしに誘われて和のデザインに戻ったような気がします。だからといって伝統文化の習わしや商品などが、そのまま利用されるわけではありません。暮らしの価値観と便利さは昔と比べて大きく異なっているので、そのまま取り入れられるわけでもありません。和モノなのにアルファベットを多用してオシャレなテイストを出そうとしているサービスや商品もありますが、逆にその表現が日本と地域のアイデンティティを損失させただけで、本来もつ価値や本質を失わせています。必要なのは“らしさ”です。もし失っていたら“らしさ”を元に戻すことをしなくてはなりません。

きんつぎ

日本の伝統工芸、家屋、老舗企業のリブランディングは金継という日本の伝統工芸の業と概念をコンセプトデザインのテーマにしています。金継は欠けたり壊れた茶碗やお皿などを補修して再び使用できるようにする業です。この金継のすごいところは、ただの補修に留まらず元のオリジナルよりも良くなるはずです。物によっては深みや円熟のような芸術の域に達して、新しい価値に昇華します。本来は捨てられてしまったり役割を損失してしまった物が、手直ししたことで全く新しい価値や概念に生まれ変わります。次(未来)につなげていきたいヒト・モノ・コトは、例え時間や手間がかかってもマイナスからプラスに変えたい。そんな気持ちに応えるデザインのテーマが「きんつぎ」です。

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