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学校ごとの探究学習の支援|都立高校5校での支援事例 

都立高校5校の外部パートナーとして、それぞれの教育目標や生徒の特性を踏まえ、探究学習の設計から授業運営、振り返りまでを支援している事例です。

探究学習では、同じカリキュラムや進め方をすべての学校に当てはめればよいわけではありません。

進学を重視する学校では、学術的な問いを深めることが求められます。自由な校風の学校では、生徒自身の興味を起点にテーマを広げることが重要になります。地域との関係を重視する学校では、地域の課題を題材に、社会との関わりを考える機会が必要になります。

OFFICE Pは、都立高校5校の外部パートナーとして、学校ごとの教育目標や生徒の志向性を捉えながら、探究学習の設計と実践を支援しています。

プロジェクトの進め方

探究学習の一般的な型を先に当てはめるのではなく、それぞれの学校が大切にしている教育と、生徒がどのように学んでいるのかを確認するところから始めました。

学校ごとの教育目標や校風、生徒の興味関心、さらには学力レベル(偏差値)を捉えたうえで、どのような問いを立て、どのように調べ、考え、表現するのかを設計します。

その過程では、生徒への直接的な支援だけでなく、教員との対話や授業運営に関する実務も含めて取り組みました。

01|学校ごとの教育目標を捉える

最初に確認したのは、その学校が探究学習を通じて何を学ばせたいのかという点です。

進学校や中高一貫校では、論理的に問いを立て、大学での学びや研究につながるテーマを考えることを重視しました。自由な校風の学校では、生徒自身の興味を出発点にしながら、既存の枠にとらわれずにテーマを広げられるよう支援しています。地域との関わりを重視する学校では、地域の課題を題材として扱い、実際の社会と関わりながら考える機会を設けました。

学校ごとに教育目標や生徒の状況が異なるため、同じ方法を使うのではなく、それぞれに適した探究の進め方を考えています。

02|問いを立てるところから支援する

探究学習では、最初から答えを教えるのではなく、生徒自身が何を知りたいのかを考えることが重要になります。

そこで、教師が正解を示すのではなく、生徒の考えを聞きながら問いを深める支援をおこないました。「なぜそう思ったのか」「本当にそれが課題なのか」「誰にとっての課題なのか」といった問いを重ねることで、生徒自身がテーマを捉え直せるようにしています。

テーマが決まった後も、調査や検討の途中で問いを見直し、必要に応じて探究の方向を修正できるよう支援しました。

03|社会との関係から探究を深める

探究活動のテーマを、教室の中だけで完結させないことも重視しました。

企業や地域など、学校の外にある社会の視点を取り入れ、生徒が自分たちのテーマを実際の社会との関係から考えられるようにします。特に地域連携型の学校では、地域の課題を題材にすることで、調べた情報を整理するだけではなく、誰がその課題に関わっているのか、どのような立場から考えるのかまで掘り下げました。

生徒が社会の課題を自分の言葉で捉え、調査や提案へ展開できるよう支援しています。

04|教員の実務も含めて授業を支援する

探究学習を学校の中で継続しておこなうためには、生徒への支援だけではなく、教員が授業を運営しやすい状態をつくることも重要です。

そこで、授業の進め方やワークフローを整理し、教員が生徒の探究状況を把握しやすくなるよう支援しました。

授業後のフィードバックやレポート作成、教員との情報共有もおこない、授業で起きていることを次の授業設計に活かせるようにしています。

05|探究の成果を振り返り、次の学びへ活かす

探究学習では、成果物を完成させることだけを成果とは捉えません。

生徒がどのような問いを立て、何を調べ、どのように考えを変えたのか。その過程を振り返ることで、自分の考え方や学び方を捉え直す機会をつくります。また、SSH指定校では、理数系の専門性を社会の課題や価値創造とどう結びつけるのかという視点も扱いました。

専門的な研究内容を専門外の人にも伝わる言葉へ置き換え、社会の中でどのような意味を持つのかまで考えることで、探究活動を研究報告だけで終わらせないようにしています。

OFFICE Pの役割

OFFICE Pが担当したのは、探究学習の授業を外部から代わりにおこなうことではありません。

学校ごとの教育目標や生徒の状況を確認し、その学校ではどのような探究学習が適しているのかを教員と一緒に考えました。生徒に対しては、答えを示すのではなく、問いを通じて自分の考えを深められるよう支援しています。教員に対しては、授業の進め方や生徒の状況を整理し、授業運営に必要な実務を支援しました。また、企業や地域など学校の外にある視点を取り入れ、生徒が自分たちのテーマを社会との関係から考えられるようにしています。

5校それぞれの教育目標や校風を踏まえ、生徒が自分で問いを立て、調べ、考え、表現するところまでを学校の中で実践できる状態をつくることが重要だからです。