生活習慣の改善を目的とした遠隔医療プロジェクトで、患者の健康状態や行動の変化をデータから捉え、プロジェクトの成果を可視化した事例です。
都内の大学病院が実施した遠隔医療プロジェクトでは、患者のバイタルサインや血液検査結果などの定量データに加え、アンケートやインタビューによる定性データも収集しました。
それぞれのデータを個別に確認するだけでは、健康状態がどのように変化したのか、その変化に生活習慣や健康指導がどう関係しているのかを捉えにくくなります。
そこで、複数のデータをBIで可視化し、患者の状態や行動の変化を比較できるようにしました。数値の変化だけでは分からない患者や医師の反応もあわせて確認し、健康指導の成果と改善点を捉えています。
プロジェクトの進め方
今回の取り組みでは、遠隔医療における診察の方法や効果など、何をどのように確認するためにデータを見るのかを整理するところから始めました。
健康状態の変化、生活習慣の改善、健康指導に対する受け止め方など、確認したい内容によって必要なデータは異なります。そこで、定量データと定性データを整理し、それぞれの情報を組み合わせながらプロジェクトの状態を捉えられるようにしました。
01|確認したい成果を明確にする
まず、遠隔医療プロジェクトで何を確認する必要があるのかを整理しました。
健康指導の成果を見る場合、バイタルサインや血液検査結果の変化は重要な指標になります。一方で、数値が変化した理由までデータだけから判断することは難しいため、患者が指導をどう受け止めたのか、生活の中でどのような行動を取ったのかにも目を向けました。
健康状態だけを見るのではなく、指導を受けた人の行動や受け止め方まで含めて捉えることを、分析の前提にしています。
02|定量データをBIで可視化する
次に、収集した定量データを整理し、BIを用いて変化を確認できる状態にしました。
バイタルサインや血液検査結果などを時系列で確認することで、健康状態がどのように変化したのかを把握します。数値を個別に確認するだけではなく、期間ごとの変化やデータ同士の関係を比較し、プロジェクト全体の傾向を捉えられるようにしました。
BIによる可視化によって、データの変化を同じ視点で継続的に確認できるようになります。
03|定性データを組み合わせて読み解く
数値だけでは、患者が健康指導をどう受け止めたのかまでは分かりません。
そこで、患者や医師からのフィードバック、インタビュー、アンケートなどの定性データもあわせて確認しました。
たとえば、同じ指導内容でも、ある人には厳しいと感じられ、別の人には話しやすいと受け止められることがあります。こうした違いを定量データと一緒に見ることで、健康状態の変化だけでは捉えにくい要因を確認できるようにしました。
04|データからプロジェクトの状態を捉える
BIで可視化した定量データと、患者や医師から得られた定性データを組み合わせ、健康指導の結果を多面的に確認しました。
健康状態が改善している人には、どのような行動や指導の受け止め方が見られるのか。反対に、数値の改善が十分に見られない場合には、生活習慣や指導内容にどのような違いがあるのか。
このようにデータを並べて見ることで、個別の数値や感想だけでは見えにくかった傾向を確認し、プロジェクトの状態を捉えています。
05|分析結果を改善に活かす
分析して終わりにするのではなく、確認した内容を健康指導の改善に活用しました。
健康状態の変化、生活習慣、患者の受け止め方、医師とのやり取りをあわせて確認することで、どのような指導が受け入れられやすいのか、どこに改善の余地があるのかを考えられるようになります。
データをBIで継続的に確認できる状態にすることで、プロジェクトの成果を一度だけ評価するのではなく、その後の指導方法を考えるための材料として活用しました。
OFFICE Pの役割
OFFICE Pが担ったのは、データを集計してグラフにすることだけではありません。
まず、遠隔医療プロジェクトで確認すべき成果を整理し、バイタルサインや血液検査結果などの定量データと、アンケートやインタビューなどの定性データをどのように組み合わせて見るのかを考えました。そのうえで、BIを用いてデータを可視化し、健康状態の変化や生活習慣、健康指導に対する受け止め方を比較できる状態へ整えています。
数値の変化だけを追うのではなく、その背景にある患者や医師のやり取りまで確認することで、健康指導がどのように受け止められ、行動や健康状態にどのような変化が生じたのかを捉えました。
OFFICE Pは、データを見えるようにするだけではなく、何を確認し、どのように読み解き、次の改善へどう活かすのかまでを考えながら、BIを用いた分析と可視化をおこなっています。