ブランドが掲げる価値観が、現場のスタッフの行動としてどのように表れているのかを捉えた臨店調査の事例です。
店舗で提供されるサービスは、スタッフ一人ひとりの判断や振る舞いによって変わります。企業が大切にしている考え方を言葉として掲げていても、それが現場でどのように表現されているのかを確認しなければ、育成や改善には活かしにくくなります。
今回の調査では、一般的な覆面調査のように接客の印象だけを評価するのではなく、コンセプトや人材育成開発の観点から、現場で発揮されている行動を捉えました。
調査結果は、現場でのフィードバックや人材育成開発の施策を考える材料として活用しています。
プロジェクトの進め方
調査を始める前に、企業が求めるパフォーマンスや大切にする価値観を現場で確認できる行動へ置き換えました。
何を見るのかが曖昧なままでは、調査員によって評価が変わってしまいます。観察する行動を明確にし、実際の店舗で確認した内容を記録することで、現場の状態を捉えられるようにしました。
01|求められる行動を明確にする
まず、企業やブランドが大切にしている価値観を確認しました。
「お客さまを大切にする」といった言葉だけでは、現場で何を見ればよいのか判断できません。どのような場面で、どのような振る舞いとして表れるのかまで掘り下げ、評価する行動を具体化しました。
コンセプトと現場の行動を同じ基準で見るための準備から始めています。
02|現場の行動を観察する
設定した評価項目をもとに店舗を訪問し、スタッフの接客や振る舞いを観察しました。
観察の対象は、その場で感じた接客の印象だけではありません。状況に応じた判断や顧客への関わり方など、実際の仕事のなかで発揮される行動を確認します。
調査員は、人材育成開発や行動評価に関する専門的な知識をもとに、観察した内容を記録しました。個人の感想に偏らないよう、具体的な行動を捉えることが重要です。
03|調査結果を照らし合わせる
一度の訪問だけでは、そのときの状況と普段の行動を区別しにくい場合があります。
必要に応じて複数の調査員による評価や複数回の訪問結果を組み合わせ、観察内容を照らし合わせました。評価に違いがあれば、その理由も確認します。
こうして個々の印象だけに左右されないようにしながら、現場で共通して見られる行動を捉えていきました。
04|求められる行動との違いを捉える
観察した行動を、あらかじめ設定した評価項目と照らし合わせます。
何ができているのかだけではなく、企業が求めている行動が実際の現場で発揮されているのか。その違いを確認することで、現在の状態と改善すべき点が見えてきます。
研修や育成開発の施策の内容だけを見るのではなく、そこで学んだことが現場の行動に表れているのかまで確認しました。
05|育成と改善へ活かす
調査結果は、店舗の評価で終了ではありません。
どのような行動ができているのか、どこに改善の余地があるのかを整理し、スタッフへのフィードバックやマネージャーによる育成に活用できるカタチへまとめました。
現場で確認した事実を次の人材の成長戦略にも活かすことで、調査を一度きりの評価で終わらせない設計にしています。
OFFICE Pの役割
OFFICE Pは、調査そのものだけでなく、企業のコンセプトと現場で求められる行動を結びつける設計を担いました。
ブランドが大切にする価値観を確認し、店舗で観察できる行動へ置き換える。さらに、その行動を評価できる調査項目を設定し、現場で得られた情報を人材育成開発の観点から読み解いています。
臨店調査によって得られた情報を、店舗の評価だけで終わらせず、人材の成長戦略へ活かすところまで取り組んでいます。